2011年6月14日火曜日

”四国新聞社の追跡シリーズ”から

沖合走る中央構造線 伊方原発の耐震は
東日本大震災による福島第1原発の事故を受け、全国の原発で地震への備えに関心が高まっている。四国電力の伊方原発(愛媛県伊方町)でも、すぐ近くの海底を断層が走り、激しい揺れが予想される。電力各社は緊急の安全対策に取り組んでいるが、専門家からは地震が原発に与える影響を抜本的に見直すべきとの声が聞かれる。
《中略》
「想定外をなくすには、最悪のケースに備えるのが基本」として、地震の評価と原発の耐震性を抜本的に見直すよう求める岡村教授に対して、四電は「もっと長い断層による地震の可能性を排除しているわけではない」と説明。地震の評価では360キロ、130キロ、69キロなど断層の長さを複数パターン設定。さらに断層の傾斜角や強い揺れを引き起こす箇所の位置を変えるなどしてシミュレーションした。その結果、長さ54キロの断層による地震が最大と判断したとする。
  福島第1原発の事故後、原発の「安全神話」は崩れさった。安全規制を担う原子力安全・保安院、原子力安全委員会には不信の目が向けられている。定期検査で停止した原発の運転再開をめぐり、地元自治体は国に新しい安全基準を求めるが、従来の「原子力村」で安全基準をまとめるのでは不信は払しょくできない。電力会社が地震対策に取り組み、安全性を訴えても、なかなか説得力を持たないのが実情だ。
今回の、福島原発事故でも何度も「想定外」が連発された。
以下に、もう一つ「伊東 乾の「常識の源流探訪」」安全の必要十分条件は何か 正しく怖がる放射能【9】の中にも述べられているように、どこまでを想定するかではなく、特に原子力では”最悪のリスクを想定”しておくことが求められるのではないか?
《中略》
 だとすれば、何をどう考えればよいでしょうか。ここに私の取る姿勢の基本があります。つまり私が、寺田寅彦から借用して「正しく怖れる」とこのシリーズで書いている姿勢、端的に言えば「最悪のリスク評価を念頭に、それを十分カバーするだけの安全策を逐次、判断する」という姿勢が、重要であると思うわけです。

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